大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和25(あ)3102 決定

主 文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

弁護人野本俊の上告趣意について。

所論は原審の是認した第一審判決の事実認定に際し被告人の自白と共に綜合認定

の資料とされた証人A及びBの供述が「証拠に採用し得ないものである」ことを前

提として、原判決に憲法三八条三項の違反あることを主張するのである。しかし、

論旨の主張するところは。ただ右証言の証拠価値を左右する事情を云為するだけで、

その証拠能力を否定するに足るものはない。されば、所論はその前提を欠き刑訴四

〇五条所定の上告理由に該当しない。また、その他の所論は畢竟事実審の裁量に属

する証拠の採否、事実の認定、又は刑の量定を非難するに帰着し上告適法の理由と

ならない。なお、本件では同四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四一四条三八六条一項三号一八一条により裁判官全員の一致で主文のと

おり決定する。

昭和二六年九月六日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 岩 松 三 郎

裁判官 澤 田 竹 治 郎

裁判官 眞 野 毅

裁判官 齋 藤 悠 輔

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